アデノイド顔貌(横から見ると顎がない)
「子どもの口元が出ているのが気になる」
「顎がないように見える」
上記のようなお子さまのお顔立ちについて、心配される親御さんはとても多くいらっしゃいます。
このようなお顔立ちは、「アデノイド顔貌」とも呼ばれるもので、鼻の奥にあるアデノイド(咽頭扁桃)が肥大化することで、口呼吸が習慣となり、顔貌が変化したお顔のことを指します。
アデノイド顔貌は顔の骨格や発育に影響を与える可能性があり、特に幼児期や小児期における早期発見と適切な対応が将来的な健康や発育に大きく関わります。
ここでは、アデノイド顔貌の原因や対処法について詳しくお伝えします。
アデノイド顔貌の特徴
アデノイド顔貌(がんぼう)とは、一般的に次のような特徴を持つ顔立ちを指します
口元が前に突き出ているように見える
顎と首の境目がわかりにくい(顎の発達が十分でないことが多いため)
口を常に開けている、もしくは開けやすい
鼻呼吸がしづらく、口呼吸になりがち
下顎が後退しているように見える
歯並びや噛み合わせの問題を伴うことがある
これらの特徴は、成長期のお子さまにおいては少しずつ目立ってくることが多く、成長が進むにつれて、顎や顔全体の骨格のバランスにも影響を与えることがあります。
アデノイド顔貌の原因
アデノイド顔貌が生じる原因には、以下のようなものが考えられます
口呼吸
鼻が詰まりやすく、常に口で呼吸する習慣があると、口周りの筋肉や顎の発達に影響を与え、顔貌に変化が現れやすくなります。
アデノイドや扁桃腺の肥大
咽頭の奥にあるアデノイド(咽頭扁桃)や扁桃腺が肥大すると、鼻呼吸がしづらくなり、口呼吸の原因となります。
この影響で、口が開きやすく、歯並びや顎の発達にも悪影響を及ぼすことがあります。
遺伝や骨格の発育不良
親御さんからの遺伝的な影響や、幼少期の骨格の発育の影響も、アデノイド顔貌の原因になることがあります。
舌の位置や姿勢の影響
日頃の舌の位置や姿勢も顔貌に影響を与えることがあり、舌が常に低い位置にあると、正しい顎や口周りの発育を阻害することがあります。
アデノイド顔貌を治す方法
当院では、アデノイド顔貌の改善に向けて、主に顎顔面矯正(成長発育矯正)を行っています。
治療はお子さまの年齢や顎の発育状態によって異なりますが、以下のような方法で進めていきます。
顎顔面矯正(成長発育矯正)
成長期の段階で矯正を行うことで、顎や顔面の成長を促進し、正しい位置に整えます。
この矯正は、特に顎の発達が不十分なお子さまに効果的です。
成長発育を促すことで、自然にバランスの取れた顔立ちに導き、アデノイド顔貌の改善を目指します。
口呼吸の改善指導
口呼吸を鼻呼吸に切り替えるためのトレーニングや指導も行います。
口呼吸がアデノイド顔貌の主な原因の一つであるため、呼吸法の改善は重要なステップです。
口腔筋トレーニング
顔周りや舌の筋肉を強化し、正しい舌の位置や姿勢を習慣化するためのトレーニングを行います。
例えば、舌が上顎にしっかりと接する位置を保つことで、顎や顔の発育に良い影響を与えることができます。
アデノイドや扁桃腺のチェック
必要に応じて、耳鼻科でアデノイドや扁桃腺の状態を確認していただくこともあります。
肥大が進んでいる場合には、鼻呼吸を確保するための治療が必要な場合もあります。
マウスピースタイプの矯正装置
顎の成長をサポートするマウスピースの装着も検討します。
これにより、顎や歯並びの矯正が進みやすくなるだけでなく、口呼吸の改善も期待できます。
アデノイド顔貌の予防方法
日常生活において、アデノイド顔貌のリスクを軽減するために気をつけられる点をご紹介します
鼻呼吸を習慣づける
口を閉じて鼻呼吸をする習慣を身につけることは、顔貌に大きな影響を与えます。
姿勢を正す
猫背やうつむき姿勢など、悪い姿勢は顎や顔の発育に影響を与えやすいため、正しい姿勢を意識することが大切です。
食生活の見直し
硬い食べ物をしっかりと噛む習慣があると、口周りや顎の筋肉の発達をサポートします。
定期的な歯科検診
歯並びや噛み合わせのチェック、口呼吸の有無など、早期発見・早期対応につながります。
矯正無料相談を行っております
当院では、成長発育矯正を通して、アデノイド顔貌の改善と予防に力を入れています。
私自身も子どもの親として、お子さまの成長と将来を考える気持ちには共感しており、親御さんと同じ視点でお子さまの健康を見守りたいと思っています。
少しでも気になることがございましたら、ぜひ無料相談をご利用ください。